ブックレビュー『ドラッグカラーの空』

ドラッグカラー

昨年、山梨県で開催されたアビリンピック(障害者技能競技大会)全国大会の会場で、「もしかして、下ちゃんですか?」と声をかけて頂いたのが、『ドラッグカラーの空』の著者である佐久本さんでした。
佐久本さんとは、このブログを通して知り合い、時折ブログやTwitterで交流させてもらっております。
『ドラッグカラーの空』を出版されたことは、随分前に知っておりましたが、今回ようやくAmazonで購入して読ませていただきました。

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アビリンピックの世界

この小説は、総合失調症との闘病生活の中で、アビリンピックという大会を知り、地区大会そして全国大会へと挑んでいく姿が描かれています。
通称アビリンピック、障害者技能競技大会の出場条件は、身体・精神・知的障害で障害者手帳などを所持している15歳以上の障害者です。そして、地区大会で金賞を獲ると全国大会への推薦を受けることができます。

私の場合は、身体障害者ですが、先の見えない状況の中でアビリンピックを知り、全国大会へも何度が出場させて頂く中で生活の上でもアビリンピックが大きな目標となってきました。
この本を読みながら、初めてアビリンピック高知大会へ出場した時のこと、金賞をとれた年の嬉しさ、逃してしまった年の悔しさ。そして全国大会での独特の空気。私自身の体験を思い出しておりました。

一部の競技では、視覚障害者のみの種目や、知的障害者のみの種目もありますが、大半の種目は障害の種類や程度は関係ありません。採点基準にも、障害の種類や程度は考慮しないことが明記されております。
ですから、大会では、いろいろな障害を持った方々が参加されます。
私の場合は、左手がほとんど使えないので、右手のみの入力となることと、体調によってあちこちに痛みやしびれを感じることがネックとなっておりました。
『ドラッグカラーの空』では、総合失調症の薬の副作用と戦いながら、大会へ挑戦される姿が描かれておりました。

改めてアビリンピックは、見える障害、見えない障害、いろいろなネックとなる部分を抱えている人たちが競技に挑んでいる大会なんだと感じました。
それだけに、出場するということの価値、受賞できることの喜びは大きなものとなります。

様々な障害者が、色んな思いを抱えて挑むアビリンピック。
私も今後も挑み続けていきたいと思います。

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