家計簿で見えてこないもの ~簿記入門の入門(1)~

皆さんにとってお馴染みのお金の管理といえば、家計簿ですね。
今日からお届けするこの連載、まずは家計簿と簿記の違いを紹介したいと思います。


家計簿は、収入と支出を項目別につけていきます。そして、1ヶ月単位くらいで集計して、何にいくら使ったのかを知ることができます。
もし、1円単位でしっかり全て記入していけば、支出内容を全て把握できます。
食費にいくら使ったのか、今月はいくら黒字だったのか、家計簿から見えてきます。
でも、通常の家計簿だけでは見えてこないものもあります。それは、現在の財布の中身や銀行残高、ローン残高などです。
外食費といっても、お店によってカードで払ったり、現金で払ったりします。でも、家計簿の上では同じ外食費なのです。
もちろん、カードの利用明細や通帳などによって確認できますが、家計簿とは別管理です。もし、1ヶ月の外食費の合計金額がおかしいと思っても、間違いを見つけるのは大変です。


簿記の世界では、これらを一度に管理できるのです。
簡単な例を紹介します。
今、銀行残高10万円、財布に2万円、キャッシュカード利用残高5万円とします。
①銀行振り込みで給料20万円もらいました。
②ATMで5万円降ろしました。
③外食で1万円、現金で払いました。
④カードの支払2万円が引き落としになりました。
まずは、初めの残高ですが、プラスのもの(資産)は左側(借方)に、マイナスのもの(負債)は左側(貸方)にします。
現金  2万   カード 5万
預金 10万
次に仕訳については徐々に紹介していきますが、ひとまず今回の4つの仕訳はこのようになります。
①銀行振り込みで給料20万円もらいました。
預金 20万 給料 20万
②ATMで5万円降ろしました。
現金  5万 預金  5万
③外食で1万円、現金で払いました。
外食  1万 現金  1万
④カードの支払2万円が引き落としになりました。
カード 2万 預金  2万
これらをまとめて、科目ごとに色を変えてみると、
 現金  2万  カード 5万
 預金 10万
預金 20万 給料 20万
現金  5万 預金  5万
③外食  1万 現金  1万
カード 2万 預金  2万
となります。
いかがでしょうか、初めの残高と同じ側にあるものを足して、反対側にあるものを引けば、現時点の残高となります。
現金  6万 カード 3万
預金 23万
残りの部分は、今回は給料と外食が1つずつだけでしたが、科目ごとに合計していくと家計簿と同じ結果になります。
なんだか家計簿よりも面倒に思えますが、科目が違っても集計のルールは同じなので、EXCELでも簡単に集計できてしまいます。
そして何より、この仕訳だけで全て把握できるのです。預金の部分は預金通帳の記載と同じにならなければいけません。
間違いにも気づきやすいですよね。


※この連載では、当面分かり易さを重視するために、実際に使用される科目とは異なったものを使用していきます。残高も貸借合ってません。
簿記に詳しい方、大目に見て下さい(^-^)

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