『第九』に寄せて

この記事を書いているのは、2009年もあと少しという夕方。
今夜の楽しみは、一杯飲みながらNHK交響楽団の『第九』を堪能することです。


ベートーヴェンは、私にとって一番好きな作曲家。
伝記本も50冊くらいは読んだと思います。でも、伝記って筆者によってかなり違うものですね。子供向けとか、一般的な本では、聴覚を失ってもそれを乗り越えた偉大なる音楽家として、描かれています。
でも、私の好きなベートーヴェンは頑固で、偏屈、さみしがりやです。
ちなみベートーヴェンの没後、弟子によって伝記が編集された際、なんと会話帳の都合の悪い部分が破棄されたそうです。(会話帳というのは、聴覚を失ってからの筆談が記録されており、現在でもベートーヴェン研究の貴重な資料です。)
偉大なる音楽家という面を強調したいあまり、ふさわしくない部分が切り取られているのです。
その後、様々な資料や分析から、新たなるベートーヴェン像も浮かび上がってきました。
特にエディッタ・シュテバ著の『ベートーヴェンとその甥』は、名著とされています。(残念ながら今は絶版です。)
この方は精神科医で、その立場からベートーヴェンを見ているのです。
偉大なる音楽家として崇拝したい方にとっては見たくない部分が、浮かび出されています。
私はこの本が大好きです。
ものすごく人間くさい部分を感じ取ることが出来るのです。


2009年、NHK第九の指揮者はクルト・マズア。
ベルリンの壁崩壊にも一躍買った、平和主義者でもあります。
12月に入ると、無性に第九が聴きたくなり、何度もCDで聴いていました。人間味溢れる音楽家の大作、これを聴きながら1年を思い起こしたりします。
2010年。
そうもう2010年になるのですね。キーボードでこの年号を入力しながら、昔のSFに登場していたような年に少し驚いています(笑)
2010年はベートーヴェンの生誕240年でもあります。
年の改まりとともに、自分自身の心も改めていきたいものです。世界平和とか大きなことは大変ですが、まずは自分の周りの平和から・・・。
このブログを通して、さらにはネットでの色々なつながりの中で、皆さまといい関係が築いていけることを祈っています。
2010年も、どうぞよろしくお願いします。

ブログランキング
ランキングへの応援よろしくお願いします。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ
にほんブログ村
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク