多くの支援の中で ~ひらきこもりへの挑戦③~

先日の夏の号でお伝えしましたように、今年二月下旬、母の入院ということがありました。
今回は短期間で退院できたのでなんとかなりましたが、今後のことを考えると多少の不安もありました。
そこで、四月上旬に高知市の障害者支援センターに行って、相談員と状況の相談をさせて頂くことにしました。
その二週間後、相談員と高知市障害福祉課の職員とが私の家に来て頂き、『介助支援認定』の手続きが始まりました。これは、自立支援法に基づいたサービスを受ける際に必要となるものです。
その後、市での認定会議を経て、私に『障害福祉サービス受給者証』というものが発行され、自立支援法によるサービスが受けられるようになりました。
最初の相談からおよそ一ヶ月後のことです。
やはり心配していたように、急な事態には間に合わないそうです。不安のある場合、認定だけでも事前に受けておくように言われました。

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応能負担と応益負担

二〇〇五年に制定された障害者自立支援法ですが、施行後様々な問題点が指摘されております。その最たるものが、応能負担から応益負担に変わったということではないでしょうか。
 応能負担というのは、所得などからみて払える範囲で福祉サービスの利用料金がきまるというものでした。これに対して、応益負担は一律に利用料金の一割を負担するというものです。
重度の障害である場合、福祉サービスの必要度が高くても、収入を得ることは難しくなります。
私が3年半前に頚椎症性脊髄症で手術した頃、まさしくこういった問題があって、作業所は賃金よりも高い利用負担が生じていたのでした。
今回相談に行って分かったことですが、昨年四月より、市町村民税非課税の低所得であれば、利用料金は全額免除されるという処置がとられました。
そこで改めて現在の私の生活状況と照らし合わせて、利用可能なサービスを利用させていただくこととなりました。

大きく変化した私の生活

まず仕事面では、高知市に四国で2番目に誕生した、在宅勤務も可能な継続就労支援A型の会社がありました。
継続就労支援とは、作業所のようなものですが、A型となると雇用契約を結び、労働基準法などの適用も受けられます。つまり、最低賃金が保障されるのです。
私の場合、体調・体力的なことも考えて1日四時間勤務の在宅就労という形で働かせてもらっています。
仕事内容はインターネット関連など、パソコンで行うものばかりで、連絡や報告などもメールやチャット、スカイプというインターネット電話を通して行なっています。
手術後、ブログなどを通して少しでも収入になればと色々とやっていました。でも、このように最低賃金(時給)が保障される状況で、自宅で仕事が可能となることは願ってもみなかったことです。
日常生活はなんとか自分で可能な状態ですが、握力などが弱って、時々母に体を洗ってもらってた状況が続いていました。
そこで、週に三度ヘルパーさんに来て頂いて入浴介助を受けられるようになりました。
入浴介助ということについては、まだ自分でなんとかなってるしとか、恥ずかしさなど、色々な思いもありました。
でも、市の相談員の方から、入浴介助で普段から慣れておくことによって、家族の入院など急な事態にも対応しやすくなると言われました。
自分でなんとかなっているという思いよりも、今後のことも考えて、利用可能なものを取り入れていきたいと感じました。
それが結果として、家族の負担を減らしたり、何かの際の不安を取り除くことにもなるのではないでしょうか。

ここからの挑戦

現在在宅で働いているといっても、継続就労支援の枠内です。これは、将来的に一般企業への就労へつなげることを目的とされています。
私の場合、昔のような会社勤務は体力的に難しくはなってきてます。
でも、ここで色々な技術を身に付けて、通常の会社での在宅勤務、自分でサイトを運営していく在宅起業。可能な限り、今後も色々な方法を模索してきたいです。
(『秘めだるま 2011秋の号』より転載)

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