利益の2つの顔 ~簿記入門の入門(2)~

水曜日のこの連載、2回目ですね。今日も前回に続いて仕訳のお話です。
ちょっとややこしいかもしれませんが、青色申告のためには帳簿を付ける必要があります。簡易帳簿も認められているようですが、通常の帳簿は仕訳です。
もう一つには、青色申告ソフトというのが色々ありますが、仕訳さえ自分でしっかり入力することができれば、大抵の会計ソフトは使えると思います。
そこで、簿記の色々な世界を紹介する前に、仕訳についてお付き合い下さい。
PCでご覧の方は、左の目次(カテゴリ)の中から、下の方の“簿記入門の入門”をクリックして下さい。前回の記事が上に、その下にこの記事が来ます。(カテゴリは変動するので、リンクは張りません)
同じ設定を使いたいので、前回分もさっと目を通して頂きたいと思います。


簿記の世界では、仕訳に使う科目を、資産、負債、資本、収益、費用の5つに分けています。どんな科目もこのいずれかに入ります。
先週の例では、初め、現金が2万、預金が10万、カード利用残高が5万でした。
現金と預金は資産、そしてカード利用残高が負債です。
では、資本はどうなるでしょうか。資本は別の言葉に置き換えるならば、元手となるでしょう。資産が2万+10万で12万、負債が5万ですから、この時点での資本は7万です。
別の見方をすると、資産というのは、負債と資本の合計です。つまり、今自分が持っているお金(資産)というのは、元々持ってたお金(資本)と借りてるお金(負債)の合計と一致します。
次に収益と費用ですが、この例では1つずつしかありません。
①の給料20万が収益、③の外食1万が費用です。
あれっと思いませんでしたか。家計簿の感覚からすると④も出費だから費用にしたいですよね。
これは、逆のことを考えてみて下さい。お金を借りると持ってるお金(資産)は増えますが、売上(収益)ではないです。だから、借りてたものを返しただけですから、費用にはなりません。もし、この中に利子が含まれていれば、利子の金額だけが費用です。
ここで利益を出してみましょう。
通常は、収益から費用を引いたものですから、20万-1万で19万です。
もう一つの利益の出し方があります。
先週計算した、最後の残高は、現金が6万、預金が23万、カード利用残高が3万でした。
つまり、資産が6万+23万で29万、負債が3万です。資本は29万-3万で26万になります。
最初の資本7万から19万増えていますよね。この増えた部分が利益です。


少しややこしいので、別の例でも紹介します。
5万持ってパチンコへ行き、3万つぎ込んで、最後の景品交換で7万だったとします。帰りの財布の中身は9万ですね。
この場合は負債はでて来ないので、資産=資本です。行く前の資本は5万、帰った時の資本は9万です。
つまり、7万の収益と3万の費用から利益が4万という見方と、持ってたお金が4万増えたので儲け(利益)が4万という見方があるのです。
簿記の世界では、2つの方法で計算した利益は、必ず一致します。
2つの利益が違うということは、どこかで間違っていることになります。よく昔のドラマで、経理担当者が1円合わないと必至になってたのは、これかもしれませんね。
でも、他にも一致させないといけないものがいくつかあります。
それは、またの機会に…。

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