金スマにも登場 佐村河内守 交響曲1番『HIROSHIMA』

昨夜の金スマを観てたら、佐村河内守さんの特集がありました。私もこの曲のCDを購入して、何度も聴いてます。
この同じ時代、同じ国でこのような交響曲が誕生したことは凄いですね。
NHKの朝イチで取り上げられたり、NHK特集で放送されたりということもあって、CDの売り上げは16万枚を超えています。4月15日付のオリコンチャートでは、Jポップに紛れて2位になりました。

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現代のベートーヴェン

佐村河内守さんは、以前ニューヨークタイムズで『現代のベートーヴェン』と報じられました。
それは全聾で、音が全く聴こえない状況で作曲を続け、『HIROSHIMA』という交響曲を生み出したからなのです。
常に轟音のような耳鳴りが続く中での、シンフォニーの作曲作業、それは想像を絶するものだったでしょう。
佐村河内さんは、母がピアノの先生ということもあって、幼少期から音楽の英才教育を受けてました。ベートーヴェンの交響曲6番『田園』に惹かれて交響曲を書きたいという目標を定め、高校ではすでに和声法や対位法といった音楽理論も独学で習得されてました。
ところが、音楽大学は現代音楽が主流になっていて、自分がやりたいクラシックが学べないという理由で、音楽大学には進学せず、独学で作曲家となる道を選んで上京しました。
映画音楽の担当者などに売り込みを続け、バイトをしながらの生活を続けてました。
そんな中、耳鳴りや偏頭痛は徐々に悪化していったのです。
ようやくゲーム音楽の大曲を作曲するという大きな仕事が舞い込んだ時、すでに両耳は全く聴こえない状況でした。
絶対音感だけを頼りに作曲を諦めなかったのです。
そんな状況下でこの交響曲1番『HIROSHIMA』は誕生しました。

いらぬ心配?

実は私も中学の頃からベートーヴェンのファンになり、音楽部でずっとピアノを弾いていました。
右手はなんとか動くものの、左手の麻痺は強く、人差し指1本だけを使うことが限界でした。ですから、右手5本+左手1本の合計6本の指で弾いてました。
もちろん、曲によっては左手の部分が1本指では不可能なものも多いです。そんな時は自分でアレンジをし直して弾いてました。
私のような弾き方をする人はめずらしいので、よく驚かれたりもしました。
「ピアノが上手い」と言われても、それは6本指で弾いているからそういう言われたと、感じていた時期もありました。
「伝わってくるものがある」とか言われた時は、本当にうれしかったですね。
一時は実技試験がなくて作曲理論までも学べる大学、九州芸術工科大学(現在の九州大学)芸術工学部音響工学科を目標としてましたが、共通試験での成績が足りず、愛媛大学理学部へと進学しました。
ピアノは趣味としてしばらく続けてました。その一方でコンピュータの世界に惹かれてプログラミングを色々と勉強しました。
もちろんプログラミングが面白かったのもありますが、私にとって一番の魅力は健常者と同じ土俵で勝負できるということです。
今でもキーボード入力には右手のみを使ってますが、スピードの差こそあれ、プログラミングで生み出されるもの、ソフトウェアには関係ないのです。
最近のテレビの番組で、佐村河内守さんの障害者手帳があまりにクローズアップされているように感じるのは私だけでしょうか・・・。

バリアフリーって何だろう

以前、『ホーキング宇宙を語る』という本が日本でもベストセラーとなったアメリカのホーキングという宇宙物理学者がおります。
重い障害があるものの、合成音声やタッチパネルといった機器を駆使して、研究や講義をされてました。
私がこの方のことを知った時、果たして日本に生まれていたらこの才能は発揮できたんだろうかと感じました。
秘めだるま編集長の小倉くめさんは、「障害者から障害を取り除いたら健常者と同じ」と言われてます。ここで言う障害は、身体的なものではなく、社会的、環境的なものなのです。
バリアフリーという言葉が浸透して随分と経ちますが、諸外国と比較しても、日本はまだまだと感じます。

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佐村河内守さんのブームから見え隠れするものはありますが、同じ障害者という立場上、ついつい厳しい目でみてしまう私ですが、それらを差し引いても交響曲『HIROSHIMA』は凄い曲ですね。
同じ日本人だからということもありますが、メロディラインや音の重なり方が心地よいものです。
これからのご活躍に期待したいです。というより次なる曲も聴いてみたいですね。

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