障害者であるということ、ゲイであるということ

このブログをスタートした頃は、障害者ということだけを前面に出してきました。そして、数年後、ブログ上でもゲイということをカミングアウトして、ゲイに関する記事もいくつか書いてきました。
今回は、改めて、障害者、そしてゲイということについて書いてみたいと思います。

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障害者として生まれてきて

私の場合は、出産時に難産で、母子共に命が危ないという状況下、私の頭部を器具でつかんでこの世に誕生しました。
その際の後遺症として、脳性小児麻痺となってしまいました。
でも、早期に入院して、リハビリ、訓練を経て、どうにかこうにか通常の生活が送れるようになりました。
小学校の頃、主治医から言われていたことは、障害でなかなかできないこともあるけれど、使えば使うほど筋力も付き、動くようになるということでした。
小学校から大学まで、普通の学校に通い、高校では寄宿舎生活、大学では一人暮らしをしておりました。
そんな中、37歳で手にしびれを感じ、病院を何ヶ所か回った結果が、頚椎症性脊髄症ということでした。
これまで、体に負担をかけてきたツケがまわってきたのだと医師から言われました。
脳性小児麻痺に治療法がないのと同様に、脳性小児麻痺に起因する頚椎症性脊髄症にも治療は不可能で、症状の悪化を少しでも遅らせるための手術を受けました。
術後は、会社勤務を続けると、寝たきりになる時期が早まると言われ、体に負担をかけない生活、在宅生活をスタートさせました。
その中で、自分にできることはないかと模索を続け、アフィリエイトという言葉に出会って、このブログ開設に至ったのです。
ブログの更新頻度は落ちたものの、幸いに4年前から在宅勤務可能な継続就労支援A型の会社とご縁を頂き、今はこの会社での在宅勤務を中心に生活を送ってます。

ゲイとして生まれてきて

世間では同性愛について、よく「そういう趣味はない」という言葉を使いますが、実はそういうものではないのです。
障害者として生まれてきたのと同じように、私はゲイとして生まれてきたんだと思います。
でも、私自身、そのことを自分で受け止めるまでに、自分で受け入れるまでに随分と長い道のり、遠回りをしてきました。
私の歩き方、しゃべり方で、障害者とということは、初対面の方にも伝わります。
でもゲイであるということは、自分の内面の問題なのです。
障害者ということで、いろいろいじめに遭い、私のみならず妹や弟までもが学校でいじめの対象となっているのをみてきた私にとって、
とにかく人並みに生きていくことを目標として頑張ってきた私にとって、
自分がゲイであるということは、自分でも認めたくないことだった時期も長かったです。
でもやがて、それも限界に達して、少しずつカミングアウトしていくようになりました。
それと同時に、自分の生き辛さも少しずつ解消していきました。

人権問題だったんだ・・・

最初は、障害者として、少しでもみんなについていくこと、他の人に迷惑をかけないということ、それを目標としてました。
でも大学時代に秘めだるまの小倉くめさんと出会い、考えが一変しました。
『障害者は作られてる。社会から障害をなくせば、障害者は障害者でなくなる』
『言える人間が声を上げていかんといかん、行動できる人間が行動せんといかん。でないと、言えん人間、行動できん人間が死んでいく』
そんな言葉は、私にとって障害者の概念を変えてくれるものでした。
障害者にとっての障害、それは病気に起因するものだけではなく、対応されてない社会に障害があることを小倉さんは私に教えてくださいました。
自分がゲイであるということに、ようやく向き合えるようになった30代の頃、市民図書館でゲイの方の手記を綴った本と何冊か出合いました、
それらの本の中に、自分と同じような思いや悩みを抱えている方がいたんだと知りました。
と同時に、本に書かれていたのは、実は同性愛も人権問題だったということです。
人権問題、
そうだったんだ。
と同時に、大学時代に出会った小倉さんの言葉がよみがえり、同性愛も一緒なんだと、気づくことができました。

障害者とゲイ

障害者であるこということ、ゲイであるということ、どちらがしんどいかなんで、言えることではありませんし、不謹慎ですよね。
でも少なくとも、障害者ということについては、現在の日本で様々な法律や支援があり、その中で私も生活させていただいております。
でもゲイということに関しては、NPO法人で活動されている団体はあるものの、法律としてさえもなんら保護されてないというのが現状なんです。
法的保護を求めるかどうかは、同性愛者の間でも意見は分かれています。
でも、認知されている根源として、法的保護は必要だと思います。
例えば、テレビやネット上で今でも普通にゲイということが”ネタ”として使われています。
障害者ということが”ネタ”として使われることがありますが?
このことからも、人権問題の温度差が感じられます。

今から、ここから

私が生まれた1970年頃、障害者団体が公共の乗り物であるバスに乗車拒否をされたと抗議行動をしてたことを、ドキュメンタリ番組で知りました。
現在は、とてもそんなことは考えられないし、低床バスの導入も徐々に進んでます。
障害者をとりまく環境、まわりの意識も確実に変化してます。
今年、渋谷区で同性のカップルを夫婦同様に扱うパートナーシップ条例が施行されました。
こういった動きが今後も進んで欲しいものです。


随分と遠回りをしてきた私ですが、
願わくば、
『異性を好きになるのと同じように、同性を好きになるのも普通なことで、すてきなことなんだよ』
という言葉に、もっとはやく出会いたかった・・・

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